乳アレルギーや不耐症でもOK乳製品不使用「生クリーム」(代用品)

乳アレルギーや乳糖不耐症で生クリームが食べられないって人でも、代わりの食材を使って生クリーム(もどき)が作れるってわかったら嬉しいですよね?ネットで調べたレシピを実際作って検証してみました。

乳製品って、美味しいですよね。その中でも生クリームはスイーツを作る上で欠かせない。パンケーキやプリンの上にたっぷり乗ってたり、ガトーショコラやパイにはアイスと一緒に添えられていたり、シンプルにデコレーションケーキに使われたり。

食べ過ぎたら太るとわかっていても、ついつい食べてしまう魅惑の食べ物です・・・!

そんな美味しい生クリームが食べられない体質(病気)の人が、少なからず存在します。




乳アレルギーとは

乳アレルギーとは食物アレルギーの一つです。

乳アレルギーのアレルゲン

アレルゲンは乳に含まれるタンパク質です。(どのアレルギーでも、アレルゲンはタンパク質ですが)

牛乳に含まれるタンパク質
  • カゼイン(80%):熱による変性が起きにくい
  • ホエー(ホエイ)(20%):80℃で熱変性が起こる

牛乳に含まれるタンパク質は全体の3.3%で、「カゼイン」と「ホエー(ホエイ)」という固形分と液体分に分けられます。

そして、このどちらにもアレルゲンが含まれ、牛乳に含まれるタンパク質の48%がアレルゲンです。牛乳全体でいうと約1.6%がアレルゲンになります。

200mlの牛乳を飲むとすると、3.2mlはアレルゲンです。

そんなに多くないですよね。

でも、例えば牛乳を入れたコップを洗って、その見た目には綺麗だし通常であれば清浄と言えるコップで、重篤なレベルの乳アレルギー持ちが飲み物を飲むと、途端にアレルギー反応が現れるそうですから、3.2mlのアレルゲンはとてつもなく多い量とも言えますね。

乳アレルギーについての詳しい話はこちらの記事をご覧ください。

乳アレルギーと乳糖不耐症の話




牛乳の加熱によりアレルギーは問題なくなるか?

アレルゲンはタンパク質だとお話ししました。

タンパク質は、加熱すると変性します。

変性するというのは、分子の立体構造が崩れて性質が変わるということです。

簡単に言うと、お肉は加熱すると白く硬くなりますし、卵は加熱によりゆで玉子や目玉焼きになって、生の時とは様子が変わりますよね。あれは熱変性したと言うことです。

じゃあ、アレルゲンも加熱したら変性して、アレルギーを起こさなくなるんじゃないか?

って、自然に思いつくことですよね。

結論としては、加熱によってアレルゲンとして働かなくなるものと、依然として働きを失わないものと、両方存在します。

牛乳の場合のアレルゲンとして見つかっているのは以下の3つです。

  • αS1-カゼイン
  • β-ラクトグロブミン
  • α-ラクトアルブミン

カゼインは乳固形分、β-ラクトグロブミンとα-ラクトアルブミンは「ホエイ」と言う液体部分に含まれています。

ホエイに含まれる方は、加熱によって変性しアレルゲンとしての活性を失うと言われています。

カゼインは、加熱によってもアレルゲンとしての活性を失いません

よって、牛乳や乳製品は、加熱すると多少アレルギー反応を抑えられますが、完全ではありません。

ホットミルクなら大丈夫?→ダメ

チーズだけどカリカリだから大丈夫?→ダメ

ホットケーキに入れた牛乳は加熱してるから大丈夫?→ダメ

と言うわけで、乳アレルギーの症状が出るかどうかは、調理法には左右されないと思った方がいいですね。




乳糖不耐症(牛乳不耐症)とは

乳糖不耐症とは、牛乳に含まれる「乳糖」という炭水化物を分解する酵素(ラクターゼ)を持っていないため、消化できずにお腹がゴロゴロしてしまう体質(病気)のことです。

乳糖は、牛乳全体の4.5%前後にあたります。

そんなに多くないなと思ってしまいますけど、それでもお腹にとっては大問題なんですね。

ちなみに乳糖は糖質(炭水化物)なので、熱変性によって性質が変わるので問題なくなる、と言う話はないです。

これもまた、調理法によって特に症状を改善できると言うことはないようです。

ただし、乳糖は、チーズやヨーグルトになると、問題なくなることが多いので、乳製品の種類によっては(加工方法によっては)乳糖不耐症は抑えられます

乳製品不使用 代用(代替)食品の存在

さて、これまでお話ししたように、乳アレルギー、乳糖不耐症の場合、熱による症状の改善は見込めないと思っていいです。

今回取り上げる「生クリーム」について言うと、「生」ですからアレルギー症状も少しも抑えられないし、牛乳から生クリームに加工することによって乳糖が減ると言うことも特にないので、乳アレルギーにとっても、乳糖不耐症にとっても、生クリームは安全な食品とは言えません

食べてみて、特に問題なかったよ、と言う軽症の人であれば、そのまま気にせず食べていただけばいいと思います。

でも、具合悪くなるよって人だと、そのあとは食べるのが怖くなっちゃいますよね。

味は好きなんだけど、食べると具合悪くなるってわかると、どうしても、「食べない」という選択をしてしまいます。

当然それが、しょうがないし、賢明な選択です。

でも、気持ちはそうはいかなくて、家族や友達、好きな相手と同じものを食べたい、同じもの共有して同じ時間を過ごしたいと思うので、ストレス溜まっちゃうんですよね。

そんな中、違う食材で作られていても、見た目も味もそれっぽく感じられる代用品があると嬉しいですよね!




代用品で作る乳製品不使用「生クリーム」レシピ

さて、やっと本題に来ました。

生クリーム

そう、それは、女の夢、必需品。

疲れも傷も癒す夢と魔法と魅惑の食べ物

スイーツといえば欠かせない、スイーツをスイーツとして最高に高める脇役であり主役たりえる至高の存在

言い過ぎ?

好き嫌いもあるので「嗜好」の存在でもあります。

友人には生クリーム大好きって人がいて、トーストに生クリーム乗せるとか、パンケーキに生クリーム山盛りなんて最高!!!って言っていて、若干引くくらい好きなようです。

本当に「嗜好」ですよね。

そして中毒性もあります。

私は味はまあまあ好きだし、パフェもショートケーキも好きだし、プリンに生クリームが乗ってたら嬉しいです。

でも量は少しでいいし、普段は別に食べなくてもよくて、数ヶ月生クリーム食べなくても全然大丈夫何ですけど、たま〜〜〜〜〜〜〜〜〜に、食べたくなるんですよね。

そんな時も、いや、でも乳アレルギーだし・・・って思って、生クリーム付きのスイーツは避けてました。

そんな中たまたま見つけたのが、乳を含まない生クリーム代替品の存在です。

乳製品不使用「生クリーム」の材料とレシピ(1)

写真の右側が、このレシピで作ったものです。

ホイップされた感、わかりますでしょうか?

<材料>
  • 豆乳
  • ココナッツオイル
  • 人工甘味料(キシリトール、エリスリトール)または、蜂蜜

それぞれの量ですが、豆乳とココナッツオイルは、同量を用意してください。

人工甘味料は、いろいろあるのですが、オススメは「キシリトール」と「エリスリトール」です。それは、「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」と言う本の影響です。

試してみて、特に嫌な味はしないし、特に中毒性もないようなので、続けて砂糖がわりに使用しています。どちらか一つでも、ミックスでもどちらでもいいのですが、一回分で合わせて「大さじ1」もあれば十分です。

私の感覚だと、

  • ココナッツオイル:50ml
  • 豆乳:50ml
  • 甘味料:大さじ1

これくらいで甘さは十分すぎですね。

それぞれ好みがありますから、作ってみて足りなければ増やしてみてください。




<作り方>
  1. 豆乳を人肌くらいに温める
  2. 材料を全て合わせてハンドミキサーで混ぜる(か、密閉容器に入れて振って混ぜる)

ただこれだけです。

超簡単。

<代替生クリーム作りの注意点>
  • トロトロっとなるだけで、あまり固まらない
  • トロトロっとなるだけで、あまり粘性はない
  • ココナッツオイルが溶けるので、熱いものと合わせるとすぐに溶ける
  • ココナッツオイルが甘さを感じさせるので、甘味料(蜂蜜)が多いとクドイかも
  • 冷蔵庫に入れると固まる
  • 冷えて固まったクリームをレンジでチンすると、分離して液体になる

一番の注意点は、最後、レンチンすると、分離してシャバシャバの液体になるってことです。自然解凍ならまだ大丈夫かも?

でも、残ったクリームを冷蔵庫に入れてまた後で食べようと思っても、ボソボソした感じになるのであまりオススメしません。

材料探しに迷ったら、↓こちら↓も見てみてください。

筆者が買ったココナッツオイル(Amazon商品ページ)

筆者が買ったキシリトール(Amazon商品ページ)

筆者が買ったエリスリトール(Amazon商品ページ)

<代用生クリーム(1)の活用法>

ウィンナーコーヒー

ホットコーヒーの上に、作ったクリームを乗せれば(注げば)、ウィンナーコーヒーの出来上がりです。

茹でた(蒸した)さつまいもをディップ

私はこれを試しました。

さつまいもの自然な甘さと、ココナッツ風味のクリームが合わさって、スイーツを食べている感覚で、十分満足できました。

乳アレルギーだと、なかなかクリームを使ったスイーツは食べられないですからね。

食感としてのクリーム感と、ココナッツ風味が、スイーツ食べてるわ〜〜って感覚を十分に与えてくれるんですよね。

ただ、南国風味というかココナッツ風味が苦手な人にはきついと思いますね。

一度少量試してみるといいかと思います。

やっぱダメってなってココナッツオイルが余ったら、カレーにでも入れてみるといいかと思いますよ。スパイスの風味で気にならなくなります。




乳製品不使用「生クリーム」の材料とレシピ(2)

もう一つ紹介します。こちらは試していないので、自信を持ってはオススメできませんが、他の人が作ったクリームの写真を見ると、ショートケーキとかに使われるような生クリームの風合いで、美味しそうです。

<材料>
  • ココナッツクリーム(ココナッツミルク):1缶
  • 甘味料:大さじ2〜3
  • バニラエッセンス:小さじ1/2

ココナッツクリーム、というものがあるようです。ココナッツミルクよりは、ココナッツクリームの方が粘性があって、成功しやすいとのことです。

ココナッツミルクにせよ、ココナッツクリームにせよ、「全脂肪」入りで、「グアーガム」無しのものを選ぶようにしてください。

甘味料は、蜂蜜でも、メープルシロップでも、人工甘味料でも、お好きなものをお試しください。(私はオススメしないけど、砂糖でもいいそうです)

<作り方>
  1. ココナッツクリーム(ミルク)缶を、一晩冷蔵庫に入れて冷やしておく
  2. 作る30分前くらいに、ボウル(金属)を冷蔵庫に入れて冷やしておく
  3. ココナッツクリーム(ミルク)缶を冷蔵庫から静かに取り出し、開封
  4. ココナッツクリーム(ミルク)の上に浮いている塊を掬って冷やしておいたボウルに移す
  5. ココナッツクリーム(ミルク)の塊を泡立て器で混ぜる
  6. クリームぽくなってきたら、甘味料とバニラエッセンスを加えてさらに混ぜる
  7. 生クリームらしく柔らかいツノが立つくらいになったら完成

ココナッツクリーム、ココナッツミルクは、冷やすと分離するらしいんです。

それで、脂肪分とたんぱく質っぽい部分を取り出せるんですが、「グァーガム」が含まれていると、分離がうまくいかないらしいですね。

<注意点>
  • ココナッツクリーム(ミルク)はグァーガム不使用のものを選ぶ
  • 温度は低くないとかたまらないので、ボウルは金属製にし、事前に冷蔵庫で冷やしておく

これ、ぜひ試してみたいですね。

ココナッツクリームも、ココナッツミルクも、ネット通販で買えますし、スーパーにも、種類は少ないけど売ってはいます。

今度、試してみたら、追記したいと思います。

材料探しに迷ったら、↓こちら↓

筆者は買ってないけど探して見たココナッツミルク(Amazon商品ページ)

筆者は買ってないけど探して見たココナッツクリーム(Amazon商品ページ)(缶からの溶け出しなどの安全性は・・・・・?)

筆者は買ってないけど探してみた割とよさそうなグアーガム無添加ココナッツクリーム(楽天市場)

<代用生クリーム(2)の活用法>
  • ショートケーキ(デコレーションケーキ)
  • パンケーキ
  • パフェ

これはもう、何にでもありです。

ココナッツが、温度が高いとややクドくなりがちなので、パンケーキも、上に乗せるよりも、横に添えるのがいいと思いますね。そうじゃないと、食べてる途中で完全に溶けてしまう可能性も無きにしも非ずです。

<代用生クリーム手作り失敗編>

この写真の、左側、なんなの?って、気になりませんでした?

さて、これ、材料を変えて作ってみたんですが、、、、

固まらなくて、大失敗でした!!!

材料は、

  • グラスフェッドバター
  • 豆乳
  • ココナッツオイル
  • 人工甘味料

です。

なんか、バターをちょっと入れたら、乳っぽさがあって、より生クリーム、もしくはバタークリームみたいな、いい感じのになるんじゃないかな?

って浅はかな思いつきをしまして。

混ぜたんですが。。。。。

豆乳が熱すぎたのか、バターは相性が悪いのか???融点が低いのか???

なんとも、シャバシャバなまんまでした・・・・・

まあ、乳アレルギーの人や乳糖不耐性の人がバターを持ってるわけないし、持ってても食べないはずなので、試してみる人もいないでしょう・・・・

無駄無駄無駄無駄無駄・・・・・・!!!!!

(この失敗作は、料理に入れて、無駄にせずに使い切りました・・・筆者は軽めのアレルギーなので、多少は食べられるんです。多少具合悪くなるけど。)

植物性生クリームでよくない?

植物性生クリームって、乳製品使ってないので、「生クリーム」とは言えなくて「ホイップクリーム」って言う名前で売ってたりします。

で、乳入ってないから、それでいいじゃんって思う人もいると思います。

私の子供の頃も、ケーキを作るって言うと、必ずと言っていいほど植物性クリームでした。

ほぼ100%。




植物性クリームは、油がちょっと・・・

私は味はそれでもいいんです。淡白な方が好きなので、本当の牛乳から作った生クリームって、乳臭くて逆にダメでした。

でも、植物性クリームも、味は好きなんだけど、食べるとすぐに気持ちが悪くなったんですよね。ちなみのこのころは、何のアレルギーでもなかったです。

油っこいものは苦手だったので、植物油で作ったっていうのが苦手だったのかもしれません。

大人になってからも、牛丼とか、天丼とか、ラーメンとか、油、脂が多い食べ物が苦手でしたし。

植物性クリームは、トランス脂肪酸がちょっと・・・

植物性クリームは、マーガリンと一緒で、植物油を加工して製造していて、生成過程で「トランス脂肪酸」ができてしまいます。

トランス脂肪酸は、「食べるプラスチック」とも言われ、不健康の代名詞とも言っていいほど、健康に悪いものとしての認識が浸透していますよね。

なので、積極的に取り入れるのは、あまりオススメできませんね。

何が悪いって、人工的な油(脂)なんですよね。それが、体の組成に組み込まれてしまうと、体の細胞レベルで、正常に機能しなくなると言われているんです。

すぐに影響は出ないでしょうが、放射能はすぐに影響が出ないからって安心できないように、トランス脂肪酸は、後々、どこにどんな影響が出るのかは予測できないけど、確実に体を蝕んでいきます。

リスクマネージメントは、食生活においても大事ですよ。

代用品をいくら求めていても、なんでもいいっていう考えはやめて、まずは自分で調べてみてから取り入れるっていうマインドを持つことをオススメします。

というわけで、生クリームは、多少妥協すれば、乳アレルギーでも乳糖不耐症でも食べられます

食が寂しくならないように、こういった代替レシピはどんどん考案されてほしいですね。

なんでも食べられるのが一番ですが、現状、今は無理なんですよね。

それはしょうがない。

ただ、乳アレルギー・乳糖不耐症の同士皆さん、食べられないと嘆くのは一旦やめて、今の自分で出来る最上の方法を探っていきませんか?

私もそうしてみます。

ご参考までに。

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