乳アレルギーでもバター使いたい時がありませんか?グラスフェッドバターなら大丈夫って聞いたけど本当なのか・・・、バターコーヒーに興味はあるけど「乳アレルギー」だから・・・、という人に読んでほしい。乳アレルギー持ちが1ヶ月グラスフェッドバターでバターコーヒーを飲み続けてみた結果、ギーと比べてどっちがいいか個人的に検証してみた話です。
目次
バターコーヒーとは完全無欠ダイエットの要となる朝ごはんがわりの飲み物
「バターコーヒー」とは、シリコンバレーのIT起業家で億万長者のデイブ・アスプリーさんが提唱している「完全無欠ダイエット」の要となる飲み物です。
完全無欠ダイエットは英語では「Bulletproof Diet」といい、先述のデイブ・アスプリーさんの著書『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の中で提唱されています。
日本語で「ダイエット」というと「痩身」オンリーって感じですが、本来の意味でいうと、「食生活」です。
「Bulletproof Diet」「完全無欠ダイエット」は、「身体と脳・精神のパフォーマンスを最上級に高め、痩身もできる、文字どおりに『完全無欠』で『最強』の食生活」を送ろうという説なんです。
基本的には以下3つの軸により、
- 夕食〜昼食までの15〜19時間の断食(ファスティング)
- 脂肪燃焼ブースターとしてのMCTオイル
- 「良質な脂質」中心の食事
脂質をエネルギー源とする身体にシフトし、血糖値に依存しないエネルギー供給を実現し、無駄な体脂肪を燃やし、細胞の入れ替わりを促進し、無駄なく効率的で高パフォーマンスな心身を作ることができるという内容です。
多くのIT起業家やセレブだけでなく、日本でも実行している人が多く、ブームになった2015年頃からロングランで支持されている食事法です。
使う食材は基本的に、カビ毒フリー、農薬フリー、合成添加物フリー、遺伝子組み換えフリー、ホルモン剤フリー、加工飼料フリー、、、などフリーだらけの「有機」「オーガニック」「天然」「無添加」な食材が推奨されています。
食材入手の難しさから、食事全体を本の通りに実行している人はなかなかいないと思われますが、その中でも実行がしやすいのが「完全無欠コーヒー(バターコーヒー)」です。
完全無欠コーヒーの材料は以下の通り。
- 特別な厳選豆を使ってフレンチプレスで淹れたコーヒー
- MCTオイル(カプリン酸メイン)
- グラスフェッドバター(またはグラスフェッドギー)
本の中では、グラスフェッドバターか、ギーを使うように案内されています。
この完全無欠バターコーヒーを、朝ごはんがわりに飲み、昼食までは基本何も食べません。
普通のバター、グラスフェッドバター、ギーの違い
グラスフェッドバターやギーが、普通のバターとどう違うかを見ていきます。
バターとギー_作り方の違い
- バター:生クリームを撹拌して水分を除いたもの
(生クリーム:生乳を遠心分離して乳脂肪分30〜48%にしたもの)
- ギー:バターを低温で溶かして濾過し固形分を除いたもの
バターは、水分を除いた、タンパク質と脂肪。
ギーは、乳固形分を除いた、純粋な脂肪。
バターとギー_保存方法・期間の違い
- バター:冷蔵保存で2週間まで。冷凍なら数ヶ月持ちます。
- ギー:脂だけなので、腐りにくく、常温で長期保存ができます。
バターは塊を切り分けた形で冷蔵庫に入れておくと、容れ物の内側に水滴がついて、そこから腐ったり劣化したりする恐れがあります。
水分を吸い取らせるように容器とバターの間にキッチンペーパーを挟んでおくか、毎日水分を拭き取るか、したほうがいいと思います。
ギーが長期保存ができると言っても、経験上ですが、開封した後、半年も置いておくとさすがに劣化する感じがします。
なので、大瓶で買うよりも、中瓶を買って2ヶ月以内に使い切る感じがいいのかなと。
バターとギー_乳アレルギーのアレルゲンの違い
生乳に含まれるアレルゲンは、液体の中に含まれるものと、固体の中に含まれるものとがあります。
液体(ホエイ)の中:β-ラクトグロブミン、α-ラクトアルブミン
固体(カゼイン)の中:αS1-カゼイン
バターは水分を除いているので、カゼインだけが残っている理屈です。
ギーはさらに固体を除いているので、アレルゲンは残っていない理屈です。
ただ、絶対ではありません。
バターでは、液体(ホエイ)の中のアレルゲンを完全には取り除けてはいませんし、
ギーでは、固体(カゼイン)の中のアレルゲンを完全には取り除けてはいません。
実際に、私は乳アレルギーで、ギーでも少し痒みが出ました。
作り方にもよるので、一口に「ギー」と言っても、メーカーによってアレルゲンの割合は違ってくると思います。
メーカーによって見た目にもかなり差があり、インドの飲食店御用達の業務用みたいな安い1kg缶のものを買ったことがありますが、乳固形分だいぶ残ってない?って言いたくなる白っぽさとツブツブ感でした。匂いも獣っぽくて、まるで「焼肉」の匂い・・・
一方で高めのギーは、ヤマトのりみたいな滑らかな質感で、半透明に近い純度で、匂いもサワークリームみたいな甘さと程よい酸味のあるスイーツみたいなイイ香りです・・・!
普通のバターとグラスフェッドバターの違い
普通に出回っているバターは、穀物飼育の牛からとった牛乳を使っていますが、
グラスフェッドバターは、完全牧草飼育の牛からとった牛乳を使います。
穀物飼育はリスクが高く、牧草飼育はリスクが低いので、牧草飼育(グラスフェッド)を選ぶべきとされています。これは、バターだけではなく、牛乳始め乳製品全般、そして、畜肉にも言えることです。
\なんのリスク?/
というと、穀物飼料は、遺伝子段階、生育段階、保存段階で様々なリスクが生じます。
- 遺伝子段階:遺伝子組み換え
- 生育段階:農薬、病気、虫
- 保存段階:カビ
飼料になる穀物(とうもろこし、麦、米、など)は、人間が食べられない状態のものが選ばれることが多いそうです。
病気や虫にさらされて、変性したり、黒くなったり、虫や病原菌による毒成分にさらされたり。手をかけずに大量に生産するため農薬をたくさん使っていたり。虫や病気に強くなるように遺伝子組み換えしていたり。
保存状態でいうと、管理方法に問題があって、カビることも多いそうです。
そういったものを食べた家畜の肉にも乳にも影響があるそうで、特にカビ毒は蓄積されるので、避けるべきものだと、本の中では言っています。
また、牧草飼育の場合、放牧するので、牛が適度に運動するし、ストレス発散もできるので、肉や乳の質が良くなるそうです。
そう言った理由から、日本でも、グラスフェッド至上主義がかなり浸透してきたのではないかと思います。
グラスフェッドバターコーヒーに手を出すまでの経緯
バターコーヒーを飲み始めたきっかけ
私がバターコーヒーを飲み始めた目的は、「ダイエット」と「日中の眠気予防」です。
2:8で、「日中の眠気予防」の方を重視していました。
仕事中、日中に眠くなりすぎて、午後は2時間ほど仕事がろくにできない毎日を過ごしていて、いい加減、上司にバレてるんじゃないか、やめさせられるんじゃないか、と、戦々恐々としていました。
休日であっても、なぜか午後は特にすごく眠くて、3〜4時間スキルアップのための勉強も趣味もやれない生産性のない日々が続いていました。家事しかやれないし、やるにしても夕方から。
って感じで、時間のロスが大きすぎて、本当に困っていたんです。
眠らないように、ガムを食べてみたりコーヒーをがぶ飲みしたり、カフェイン入りの飲料を飲んでみたりと色々試しましたが、これと言って目立った効果は得られず。。。
これは、何か根本的な問題があるんだろうなと。
そこで目にしたのが、「日中の眠気には血糖値の増減が関係している」という情報と、流行っていたダイエット法の「バターコーヒー」&「糖質制限」です。
それがピタッと結びついて、「あ、これだ」と。
騙されたと思ってやってみよう!と思ったのが、バターコーヒーを飲み始めた経緯です。
「1ヶ月グラスフェッドバターコーヒー」被験者のスペック
- アラサー
- 胃弱、腸弱
- 胃が痛くなるので、コーヒーは苦手。
- 30歳目前で乳アレルギー発症
- 乳製品は大好き(だった)
バターコーヒーを始める上での、ネックが2つありました。
まず、コーヒーが苦手ということ。
眠気覚ましにコーヒー飲んでましたが、飲むときは通常の2倍量のお湯で薄めていました。ただ、それでも胃もたれしてました。
缶コーヒーなんてもってのほか。1/3ほど飲んだくらいで胃が痛くなっていました。
そして、乳アレルギーになってしまっていたこと。
これ、最も大きなネックですよね。
でも、乳アレルギーと発覚するまでは普通に食べてたんですよ。少量なら大丈夫かな、なんて安易に思ってて。
で、色々調べてたら、バターじゃなくギーでもいいみたいで、ギーだとアレルゲンはあまりなさそうだなと思ったんです。
提唱者で『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の著者であるデイブ・アスプリーが、「乳アレルギーだけど、グラスフェッドバターならなぜか大丈夫でした。」なんて一定まいたが、アレルギーの程度は人によるので、鵜呑みにはできないな・・・と。
仮に買って即、具合悪い・・・とかなったら悲しすぎるなと・・・。
で、バターじゃなくて、ギーを使ったギーコーヒーを飲み始めました。
結果、最初の1〜2週間は、「あれ、、、かゆいな。。。」となって、「どうかな〜まずいかな〜」と思ったんですが、そのうち痒みとかは気にならなくなって。
慣れた?という言い方が正しいかどうかはわからないんですが、とにかく飲み続けても大丈夫だったので、半年くらいはギーを飲んでいました。
自己流ギーコーヒーの材料
- オーガニックインスタントコーヒー ティースプーン1杯
- MCTオイル(仙台勝山館)大さじ1
- グラスフェッドギー(Ancient Organics) 大さじ1〜2
- お湯 500〜900ml
毎朝豆からコーヒーを淹れるなんてことは時間的にできませんので、インスタントにしました。
バターはギーに変え、アレルゲンのリスクを抑えて。
ギーからグラスフェッドバターに乗り換えようと思った理由
日中の眠気が抑えられ、効果を十分に感じられていたので、ギーコーヒーを飲み続けていたものの、その費用がきついなと思っていました。
グラスフェッドバターも普通のバターに比べて高いんですが、グラスフェッドギーはさらに高いんです。
グラスフェッドバターが安くて1kg2400円、5kg9000円(1kg換算1800円)とかで買える中、グラスフェッドギーは安くて900g5000〜6000円とか。
100gにすると、
グラスフェッドバター:約240円
グラスフェッドギー:約670円
ギーはバターの約2.8倍の値段です。
私はひと月分として16オンス(450g)買っていて、それで
ギーの使用量は1日に大さじ1(15g)だと月で3000円、1日に大さじ2(30g)だと月で6000円かかります。
結構な金額じゃないですか?
そこで、前々から気になっていたグラスフェッド「バター」の方を試してみてはどうかと思い立ちました。
それでアレルギー反応がでなければ万々歳です。
というわけで、5kgで9000円のフォンテラ社アンカー(ニュージーランド)のグラスフェッドバターを買って、それでバターコーヒーを作ってみることにしました。
グラスフェッドバターコーヒー1ヶ月飲んでみた!
グラスフェッドバターコーヒーの材料と実施条件
- オーガニックインスタントコーヒー ティースプーン1杯
- MCTオイル(仙台勝山館) 大さじ1
- グラスフェッドバター 大さじ2(と思ってたけど4くらいありそう)
- お湯 500ml〜900ml
こんな材料で作り、
朝ごはんは抜きで、お昼ご飯までの間は、このバターコーヒーだけを飲みました。
私は胃が弱くてコーヒーが苦手なので薄く作りたくて、ティースプーン1杯だけで、コーヒー2〜5杯分くらい作りました。
あと、朝1杯だけ飲んでお昼まで何も、というのが耐えられないので、お昼ご飯までの間、バターコーヒーを飲み続ければいいんじゃない?と思ったこともあり、薄くして多めに作っていました。
グラスフェッドバターコーヒー試飲中の経過
開始1週間
特に何も変化がありません。あれ?っと拍子抜け。
むしろ、ギーを使ってた時よりもミルクっぽさがあって嬉しいなと思うくらいです。
まだ判断できないけど、これならいけるのかも?
開始2週間
特に変化なし!
お、いけるいける・・・!
え〜??バター克服じゃない??嬉)歓喜)♪♪♪
開始3週間
ん・・・?
なん、か、お腹壊してる・・・?たまたま?
いやでも、胃が痙攣してません・・・?
なんかお腹に力が入らないし・・・
あれ、これ、ダメじゃない・・・?
開始4週間
やっぱダメ。飲んだ途端に胃がフルフルして、明らかに身体が受け付けてない。。。
→4週目に入った段階で、即、飲むのをやめました。
乳アレルギーはグラスフェッドバターなら大丈夫か?
乳アレルギーで、グラスフェッドバターでも大丈夫かどうかですが、私はダメでした!
結論として、
人による!ということですね。
後日談:量を減らしたら大丈夫でした。
グラスフェッドバターを5kgも買ってしまったもので、冷凍庫には大量のバターが。
1ヶ月の間は、療養のためにギーに戻しましたが、そのあとまたグラスフェッドバターでのバターコーヒーを再開しました。
療養中に、バターを使ってほうれん草のバター炒めとかで慣らしてからですが。
なぜ再開を?
というと、最初の1、2週間は特に体に変化もなく、調子が良かったからです。
ということは、単発だったり、量が少なければ、いけるんじゃないかな?
と思ったからです。
\私は大丈夫だったグラスフェッドバター減量バージョンレシピ/
- オーガニックインスタントコーヒー ティースプーン1杯
- MCTオイル(仙台勝山館) 大さじ1
- グラスフェッドバター 大さじ1
- ギー or ココナッツオイル 大さじ1
- ココナッツミルクパウダー 大さじ1
- お湯 500ml〜900ml
バターを減らした結果、ミルキーさに欠けるので、物足りなさを感じてしまいました。
というわけでココナッツミルクパウダーを加えてみたところ、ミルキーさ、クリーミーさもあり、むしろ美味しくなりました。
バターは、あってもなくても大丈夫。
私の場合は、このレシピなら具合悪くならずに済みます。
ただし、たまにお腹は壊します。
バターが多かったか、MCTオイルが多かったかのどちらかと思われます。
かゆみや胃の具合悪さは気にならないので、量に気をつければ、毎日飲み続けられます。
これも、人によるので、少量から始めて少しずつ増やして、自分にちょうどいい量を模索してみてください。
乳アレルギーがバターを使いたい場合どうしたらいいか?
まずは、
ちょっとずつ試すことが大事です!
又、
グラスフェッドバター > 普通のバター
発酵バター > バター
という順で、アレルギーリスクが少ないと言えます。
というわけで、
グラスフェッド発酵バター
を、少量ずつ試してみることをお勧めいたします!
グラスフェッドギーも、高価ですがリスクが少ないです。
が、
乳アレルギーであってもバターやギーが食べられますよ。ということは一切言えません。
ご自身のアレルギーのレベルに合わせて、試す試さないは医師へ相談の上で決めてください!
私が使っているものを紹介します。(Amazonの商品ページに飛びます)
オススメのグラスフェッドギー8oz/16oz/32oz
Ancient Organics GHEE(ギー)16オンス x 2瓶
オススメ?お得な5kgの業務用グラスフェッドバター
5kgじゃ多いよ。という人はこちら(買ったことはないですが有名です)