インフルエンザの種類と潜伏期間・症状など特徴まとめ

「今年は感染るかな〜感染らないといいな〜」と毎年大注目のインフルエンザ。

今更ながらA型B型など種類と、潜伏期間や症状などの特徴、検査や薬などをまとめてみました。

インフルエンザの種類(型)

インフルエンザはA型B型だけじゃない?

一口にインフルエンザといっても、種類があります。

有名なのは、A型B型ですよね。

誰かがインフルエンザにかかると、「A型?B型?」という話題が、必ずと言っていいほど出てくるほどです。

でも、インフルエンザにはもう一つ、「C型」「D型」というものがあります。

知ってましたか?私は初めて知りました。

(今まであまり興味がなかったもので;)

なぜC型、D型は話題に出ないのでしょう?

まず、D型は、牛、豚、ヤギなど家禽類に感染するインフルエンザで、現状、人への感染が確認されていないインフルエンザです。なので一般的には話題にも上がらないのですね。

次に、C型は、インフルエンザ自体の症状が軽度で大流行しない、のと、C型は「季節性インフルエンザ」ではないから、と言えるかと思います。




「季節性インフルエンザ」とそれ以外のインフルエンザ

インフルエンザには、毎年主に冬季に流行する「季節性インフルエンザ」と、季節関係なく感染・流行するインフルエンザがあります。

近年、世界的に毎年流行する季節性インフルエンザは3つ。

  • A(H1N1)pdm09
  • A(H3N2)(いわゆるA香港型)
  • B型

それ以外は、毎年じゃないし、大流行しないし、といった理由であまり表に出ないというか、注目されないようですね。

インフルエンザには亜型がある?A型はXXX種類も!?

ひとくちに「A型」とか言うことが多いですが、その型の中でも、構造によって数種類存在するようです。

それを「亜型」と表現します。

上で、「近年流行の季節性インフルエンザはA(H1N1)pdm09、A(H3N2)」とかといったのは、亜型によってAにも種類があるということからです。

H=ヘマグルチニン(16種類)

N=ノイラミニダーゼ(9種類)

A型は、このHとNの組み合わせにより、理論上は16×9=144種類が存在しえます。

そのうちで、ヒトの間でパンデミックが起こった種類は、主に「H1N1」「H2N2」「H3N2」の3種類です。

インフルエンザは「株」によっても違う

亜型の他にも、「株」によっても、違うとされています。

「A香港型」とか「Aソ連型」とか「香港風邪」「ソ連風邪」「スペイン風邪」「アジア風邪」とか言うのも、インフルエンザがどこで採取した「株」かの違いです。

山形系統株、ビクトリア(ヴィクトリア)系統株なんてものもあるみたいです。




インフルエンザの症状はA型B型C型でどう違う?

C型インフルエンザの症状・特徴

C型インフルエンザが警戒されない、重要視されないのは、以下の特徴によります。
  • 最初の発症は4歳以下の乳幼児期が多いが、症状は軽度
  • 症状は鼻水程度で、感染しても風邪と間違われるくらい
  • 一度かかると免疫が作られ、感染しなくなるか、感染しても症状が軽いことが多い
  • あまり変異(進化)しないので、一度作られた免疫が数年間有効

風邪くらい、と思うと、「じゃあ大したことないな」って楽観視してしまいます。

でも、基本は軽い風邪程度の症状ですが、咳、発熱、鼻づまり、呼吸窮迫、嘔吐、のどいた(咽頭痛)といった、重い風邪くらいの症状になることもあります。

C型に感染した人は、合併して他のウイルスにも感染していることがよくあるそうで、それが重症化の原因かもしれません。

それはそれで怖いと言えます。

また、インフルエンザ脳症により死亡した児童から、C型インフルエンザウィルスが見つかった例があります。C型インフルエンザがきっかけでインフルエンザ脳症になる可能性が否定できないという証拠かと思います。

インフルエンザ自体の症状が軽いからといって、安心はできませんね。

>>>インフルエンザ脳症についての記事はこちら




B型インフルエンザ症状・特徴

B型インフルエンザの特徴は以下の通りです。
  • お腹の風邪に似ている
  • 下痢、腹痛の症状を見せる人が多い
  • A型ほどの大流行は見られない
  • 変異(進化)レベルが小さい

A型に比べて危険視されていないように思います。

その理由の一つが、A型ほどは重症化しないことが多いからですが、

ただし、以下のような、普通に「インフルエンザらしい重症」に発展する場合も少なくありません。決して、軽視していいものではないですね。

  • 倦怠感、筋肉痛・関節痛、悪寒、戦慄、咳・痰の症状
  • 深刻な呼吸器系の合併症状(肺炎など)

また、A型ほどは大流行しないという特徴があります。

しかし、以前は数年おきの流行だったのが、毎年流行するようになってきているようです。

小さいとはいえ変異(進化)はするので、毎年流行してしまうようです。

その傾向を見ると、注意はした方がいい気がしますね。




A型インフルエンザの症状・特徴

A型は、もっとも危険視されるインフルエンザですね。

特徴を見て見ましょう。

  • 38℃以上の高熱
  • 悪寒、戦慄が顕著
  • 深刻な呼吸器系の合併症状(肺炎など)
  • 強烈な喉の痛み(飲み込みがつらい)
  • 関節痛、筋肉痛
  • ウィルスが体内で変異(進化)し、新型が生まれやすい
  • 動物も感染し、ウィルスの多様化が進みやすい
  • 動物も感染するので、人と会わなくても感染する可能性あり

見る限りに厄介ですね;

重篤な症状になりやすいインフルエンザ型です。

加えて、体内でどんどんウィルスが変化するというのが怖いです。

家族の中で一人がA型に感染したとして、他の家族に感染ったときには、一人目とは違う形のA型インフルエンザ(A’型)となっている可能性があります。

A型に罹患してA型に対する免疫を得たとしても、A’型の免疫は得ていません。

なので一人目は、A型から復活したとしても、別の家族のインフルエンザA’型、A”型にまた感染、という可能性もあるんですね。

また、動物にも感染し、動物の体内の中でも個別に変異を繰り返しますので、これまでの型とはかけ離れた全く新しいインフルエンザ型が生まれると、

人間へ感染した場合に、全く新しい型ですので、抗体もなく増殖を止められずに大流行(パンデミック)を起こす可能性があります。

「鳥インフルエンザ」もA型インフルエンザの一種なのですが、以前、大流行して野鳥も家禽も大量に死んだり殺処分されたことがありましたが、

基本的には、鳥インフルエンザが直接人間に感染することはごく稀で、鳥インフルエンザが感染した人から人へ感染することもごく稀とのことです。ごく稀に感染するのは、濃厚接触した場合のみのようです。

ですが、この鳥インフルエンザが鳥もしくはヒトの体内で変異したり、豚を経由して変異したり、ヒトインフルエンザと混ざったりして、ヒト間で感染するインフルエンザになった場合、「新型インフルエンザ」としてパンデミック(大流行)が起こる可能性があります。

人混みを避けたとしても、一度かかって抗体を獲得したと思っても、感染・発症の可能性があるのがA型の怖いところですね。




インフルエンザの症状、発熱と筋肉痛・関節痛はなぜ起こる?

インフルエンザって、風邪と違って、結構な高熱になるし、なんか筋肉痛と関節痛が半端ないですよね。

高熱なだけでもしんどいのに、筋肉痛・関節痛で、余計に動けなくなるんですよね。

でもこの、発熱と筋肉痛・関節痛ってなんで起こるのでしょう?

どちらも、免疫が活発に働いている証拠みたいなんです。

熱はなんとなく聞いたことがあるかもしれません。

体が熱い方が、免疫が元気になるんですね。

また、インフルエンザウィルスにも、増殖しやすい・過ごしやすい適温があります。それが、35〜36℃です。

なので、発熱して体温が上昇するほど、インフルエンザウィルスが増殖できない、生存に適さない環境になります。そして38.5℃以上だと、死滅するそうです。

また、関節痛や筋肉痛については、免疫が働くと出る物質があって、それがもたらしている痛みのようです。

これは偶然そんな結果になる、というわけではなく、あえて関節や筋肉に痛みを感じさせているようです。

痛ければ、動かない。動かなければ、体がウィルス駆逐に専念できる。

というわけなんですね。

高熱がしんどい、筋肉痛・関節痛がしんどい、動けない、仕事できない、学校行けない、といって、すぐに解熱剤や鎮痛剤を飲んでしまいがちですが、飲んでしまえば症状が一部楽になる代わりに、治るまで時間が余計にかかってしまうことになります。

熱が38℃を超えるまではなんとか我慢した方が、早く治せて、早く、やりたいこと・やらなきゃいけないことに取り組めるんですね。

高熱すぎると脳に問題が生じる可能性がありますので、38℃以上になってきたら、頭を冷やすとか、お腹以外は布団をかけないとか、それ以上体温が上昇しないように配慮した上で、必要な場合にはさらに、脇や鼠蹊部、首の両脇に氷枕や凍らせたペットボトルなどを当てるなど対応策をとりましょうね。




インフルエンザ型の潜伏期間

インフルエンザの潜伏期間

インフルエンザの潜伏期間は、「1〜2日」とか「1〜3日」とか「1〜4日」とか「1〜5日」とか様々言われているようですが、「いや、どれやねん。」と思ってしまいます。

実際はどうなのでしょうか?

答えは、

多くの人は感染から2〜3日で発症。

早いと、感染してその日のうち(最短16時間)に発症。

遅くても5日以内に発症。

と言う感じみたいです。

でも、正直、いつ感染したかなんて、わからなくないですか?

毎日外出して他人と接触してたら、いつ、誰から感染したかなんてわからないです。

毎日電車で通勤する人は、都心だと、毎日のように咳やくしゃみをする人と同じ車内に居合わせますし、インフルエンザウィルスは空気感染ではなく「飛沫感染」ですから、誰かから出た飛沫がついた物体(壁とかつり革とかドアノブとか)を触って何らかの拍子に口か鼻の粘膜に触ってしまうかでウィルスを体内に取り込む可能性もあります。

でも基本的には、インフルエンザウィルスは増殖が速く、潜伏期間が短めと言われているようで、あれ?おかしいなと思ったらあっという間に、だるくなって鈍痛がして高熱が出て、、、すぐにダウンしてしまうイメージでいた方がいいですね。

インフルエンザの潜伏期間中、後(初期)の症状は?

潜伏期間中

インフルエンザ潜伏期間中は、「潜伏」してますから、症状はありません。

症状が出た=発症した、潜伏を抜けた、ということになります。

潜伏期間明けの初期症状

ウィルスが十分に増殖して、潜伏期間が終わるとどうなるのでしょうか?

風邪は喉の痛み・イガイガ感、くしゃみ・鼻水とかの末端症状から始まる感じがありますが、インフルエンザの場合は、急に全身症状から始まります

具体的に言うと、以下のような症状です。

  • 発熱(高熱)
  • 全身倦怠感
  • 関節痛・筋肉痛
  • 食欲不振

これが急に来たらキツイですね。

こういった全身症状の後に、以下のような症状が出て来ます。

  • 喉の痛み
  • 鼻水




インフルエンザの潜伏期間中にも感染るのか?

気になるのは、潜伏期間中にも、他の人に感染してしまうのかどうかです!

なんと、インフルエンザに感染すると、発症前にも菌を撒き散らしてしまうとのことです。

記録されているのは、発症1日前からのようです。

感染して体内にウィルスがあれば、唾などにウィルスは含まれていますから、感染に気づかないうちにウィルスをばらまいてしまうようです。

潜伏期間が長ければ長いほど、周りの人にどんどん感染させてしまいますね。

また、症状が治まって、本人は体調がよくなったとしても、体内にウィルスは残っていて、ウィルスを撒き散らして周りの人に感染すことがあります。

発症してから7日ほどはウィルスを排出し続けるそうです。

インフルエンザになったら7日間は出席・出勤禁止と言われているのは、このためですね。

他には、発熱から5日間、または解熱から2日間は出席・出勤禁止という説も。

もう「元気なんだけどな〜、仕事しなきゃな〜、勉強遅れちゃうな〜」って思ってしまいますが、人に感染させてしまうのは、本当に迷惑行為なので、我慢しましょう;

マスクしたがらない人もいますが、公的になんらかの罰則を用意した方がいいのでは?って個人的には思うくらいに、自分勝手だと思います。

自分だけでなく他人のことも考え、マスク着用を徹底してほしいです。。。




インフルエンザの潜伏期間中に検査したらどうなる?

具体的に、いつが発症のタイミングかというのは測りかねますよね。

でも、家族の中で一人が明らかに発症してて、他の家族に感染してるかも!?っていう時とか、「発症していない(と思う)けど検査したい。」みたいなことってあると思います。

基本的には、潜伏期間中には、感染はしていてもウィルスの増殖が不十分の段階なので、検査しても陽性にならない可能性が高いです。

インフルエンザの検査は、発症(発熱もしくは節々・筋肉の痛みなど)してから実施します。

従来の検査方法だと、

12時間以上経ってからの陽性結果発現率が90%超え、24〜48時間経つとだいたい100%になるようです。(インフルエンザの種類による)

また、新しい検査方法でも、

発症から最低6時間は必要とのこと。それでも陽性結果発現率90%程度です。

発症から病院に行くまでが早ければ早いほど、実際はインフルエンザなのに検査結果上にはそうと表れないケースが増えるんですね。

高熱が出た〜!と思っても概ね24時間以上たたないと、確実にインフルエンザとは言えないということになります。

最新の検査キットは、必ずしも、病院に備えられているわけではありませんから、せめて12時間は経ってから検査した方がいいと言えます。

あくまで、「確実に検査結果を出したいのならば」です。

実際には、高熱を出している家族を放っては置けませんし、自分も早めに楽になりたい、子供の世話もあるし早めに元気になって家事しないと;みたいな事情があって、「行くなら早めに」って思ってしまいがちですよね。

抗インフルエンザ薬は、発症から24時間以内に投与すれば、高熱の期間を1〜2日早く終わらせる効果があると言われているようですので、ざっくりですが、発症から20時間くらいに病院に行くといいのかな〜と思います。

待てる余裕があれば。

あとはもう、お医者さんの判断で、「陰性だけど、これは明らかにインフルエンザだろう」と思えばインフルエンザの治療をすることになるかと思います。

あと、病院に行くのであれば、事前に病院に問い合わせを入れてからにしましょう。

インフルエンザは感染症ですから、病院によっては、メインの出入り口とは違う方から入るように指示を受けることもあります。

検査キットや薬の在庫が切れてしまうこともあります。

念のため、問い合わせた方がお互いのためですね。




インフルエンザの潜伏期間中に予防接種を受けるのってどうなの?

さて、こんな見出しにしておいてなんですが、「インフルエンザの潜伏期間中に予防接種受けても大丈夫かな・・・」

と考える人はいないかと思うんですよね。

というか、発症していなければ潜伏期間中かどうかもわからないよね、って思ったけど多分、

「予防接種受けてすぐに発症してしまった!予防接種受けたのになんで?というか、抗インフルエンザ薬とか解熱剤飲んでいいかな?」

みたいなケースはあるのかなと。

でもありがちっちゃありがちですよね。予防接種受けるの遅くなっちゃったとか、思ってたより早めに流行がスタートしちゃったとかで。

抗インフルエンザ薬は、「インフルエンザウィルスの増殖を抑える」ことで、重症化を防ぐようなものですが、

予防接種によって体に取り入れるインフルエンザウィルスは「不活化」していますので、そもそも増殖しません。あくまで「こんな構造してます。こちら、こういった者です。」ていう、インフルエンザウィルスの名刺を渡すだけみたいな感じなんですね。

なので、増殖を抑える抗インフルエンザ薬を投与したところで、抗体が作られるかどうかに支障はないと言えるかと。

つまり、予防接種受けた後でも、抗インフルエンザ薬を服用してもいいんですよってことです。

ただし、事前に予防接種を受けたことは、お医者さんに伝えた方がいいかと思いますよ。

>>>インフルエンザの予防接種についてのまとめ記事

少しでも参考になれば幸いです!

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