【バレンタイン2018】菓子メーカー明治のトレンド事前予測と実際

菓子メーカー、そしてチョコといえばの明治が毎年行なっているバレンタイン前後のアンケート調査とそれをもってのトレンド予測の2018年版を紹介します。今まで真面目に見ようとしたこともなかったですけど、見てみると意外に面白いんですよね。自分なりに解釈を入れてますので、暇つぶしがてらにでもお読みいただければと思います。

<バレンタイン2018年のトレンド予想>

バレンタイン前後になると、各社各方面で、アンケート調査が行われます。

いくつか見ましたが、母数の多さと内容の細かさ、信頼性がありそう、という独断と偏見により、今回は製菓メーカーとして有名な株式会社明治が行った調査結果とそれによるトレンド予想を紹介します。元日経トレンディ編集長の北村森さんがトレンド予測をしていますよ。

2018年バレンタインの傾向予想
  • 告白より、美味しく可愛いチョコを選ぶ・作るためのイベントへシフト
  • コスパより見栄え重視
  • 本命チョコ用の予算はやや減少する一方、マイチョコ用の予算は増加
  • マイチョコが増加する一方、義理チョコは減少
  • 友チョコは10代でのみ盛ん。70%が友チョコ交換
  • 健康志向か、高カカオチョコレートが人気

バレンタインは告白ではなく、美味しく見栄えのいいチョコ発掘&制作イベントに。

バレンタインにチョコをあげる予定の女性たちにバレンタインの醍醐味を聞くと、「告白すること」と答えたのは僅か3.8%しか おらず、「相手用においしいチョコを発見すること」(60.3%)がバレンタインのいちばんの醍醐味となっています

明治の調査では、バレンタインの醍醐味は「美味しいチョコを発見すること」。

まあわかりますね。バレンタインチョコ売り場、いろんな美味しそうなチョコがたくさん集まってるんですよね!見てるとあれもこれもと、買いたくなります。

しかも、バレンタイン限定チョコってのが各ブランドから出ているので、今買わなきゃ!って気持ちになるんですよね。

自分で作る場合も、インスタで流行りのものを調べたりして、見てるだけでも楽しめますよね。

告白が少ないということは、彼氏にはあげるけど、好きな人にはあまりあげないんでしょうか。今時はもっと、さりげない感じが受けるんでしょうか。彼氏彼女の関係に、割と簡単になってしまう学生さんが多くて、付き合ってからあげるパターンもあるかもしれないですね。

いきなりあげても、ホワイトデーのお返し目当てとか、イベント性で本気に思われない可能性もあるみたいなので、本気なのであれば事前の関係性作りで「あれ、こいつ俺のこと好きなのかも・・・?」と思わせておくのが大事かもですね。

コスパより、見た目重視。SNS映え狙いか?

2018年のバレンタインでチョコをあげる予定の女性1,155人に、手作りチョコを作るとしたらどんなものを作りたいかと聞くと、「簡単 にできるもの」(48.7%)に次いで、「見栄えがいいもの」(35.9%)や「オシャレなもの」(27.0%)が重視されており、「コスパ がいいもの」(20.1%)より見た目が優先されています

(中略)

10代(18.6%)・20代(12.3%)の女性は、「SNS映え」も意識して手作りチョコに取り組むようです

「安上がりじゃなくてもいいので、簡単で見栄えが良くオシャレに見えるチョコ」づくりが人気の様子。

北村森のバレンタイン予測2018⑤

世の中は“脱・コスパ”時代へ。価格と品質のそこそこの兼ね合いよりも、満足度の高さを優先

(略)今は、 自分が納得できて、相手や周りの人にも共感してもらえることの方が重視されるようになり、“脱・コスパ”に志向が変わってきてい ると思います。(中略)コスパという基準を外しても価格は重要ですが、(中略)今回の調査では、手作りチョコは見栄えの良さやオシャレさが重視さ れていますが、見た目の良さのためにいたずらにお金をかけるなんてことはなく、シンプルな素材をどう生かして、見た目も良いものを 作るかということに、手作りチョコの満足感を求めているのだと思います。

「自分が納得できて、相手や周りの人にも共感してもらえることの方が重視されるようになり」という部分、わかりますね。

インスタやFacebookに写真をあげる理由の一つに、「それ、いいね!」って共感してもらいたい、っていう気持ち、私にもあります。中にはリア充自慢、「リア充だと思われたい」みたいなのもあるとは思いますが、共感してほしい、っていう承認欲求みたいな気持ちって、多分誰しも少しは持っていて、SNSだと、より広い世代、範囲にアピールできるので、共感してくれる人にエンカウントする確率が高くなるんですよね。

いいかどうかの基準が全部SNS基準になってしまうのって、ちょっと怖いというか寂しい感じもしますが、評価してもらえる範囲を広げられるっていうのはSNSのメリットですよね。

例えば職場や学校では、同じ趣味嗜好(志向)の人が見つからないと思っていても、SNSに載せた途端に、自分の属するコミュニティにも同じ趣味の人がいるって判明したり、今まで関わりようのなかったところからの反響があったりして、自分の世界を拡げることができます。

バレンタインデーの楽しみ方も、時代によって変わっていくんですね^^

本命チョコ用予算はやや減り、マイチョコ用予算は増加

最も予算をかけるのは「恋人」への本命チョコで2,392円となりました。次いで、「自分」チョコ1,992円、「配偶者」へのダーリンチョコ 1,609円、「父親」へのパパチョコ1,340円の順となりました(中略)

これを去年の同時期に行った調査結果と比較すると、恋人への本命チョコは去年も今年も予算額第1位でしたが、去年 (2,501円)の方が予算が高く、今年は109円ダウンしています。対して第2位の自分チョコは+227円、配偶者へのダーリンチョ コは+25円、父親へのパパチョコは+123円の予算増となりました。

(2018年のバレンタインにチョコをあげる予定の女性1,155人が調査対象)

恋人への「本命チョコ」は例年通りダントツの1位。次点が意外にも「自分用マイチョコ」、それ以降、配偶者、父親、母親、娘息子、と、「ファミチョコ」が続きます。関係が薄くなるほど、特に恋愛関係が薄くなるほど、予算が削られる傾向にありますね。

ただし、恋人がダントツ一位ではあるが、昨年度に比べて予算はやや縮小し、一方でマイチョコに当てる予算は昨年よりも増加しています。

配偶者(旦那さん)よりも自分のチョコを優先させる予算設定なのと、「配偶者ってファミチョコに当たるんだ。本命チョコじゃないんだ。」というところが意外でした。

釣った魚に餌をやらないのは、男性だけの専売特許ではないんですね。^^;

いや、正確に言うと、餌はやっていますね。ただ自分よりは安い餌なだけで。と言っても、平均だと300円くらいの違いですが。

マイチョコって、「ご褒美」な役割がありますよね。まあ、チョコを食べるための言い訳みたいなところがあるんですけど。バレンタインデーは魅力的なチョコが一堂に会しますし、期間限定の特別なチョコも販売されるし、普段は我慢するようにしてるけどバレンタインデーなら食べてよし!と言う自分ルールみたいなことを考えている女性は多いんじゃないでしょうか。

女優の夏木マリさんは、大のチョコ好きですが、体型維持のために普段は食べないんだそう。月一でチョコの日を設けていて、この日だけはチョコを食べていい、ということにしていて、お気に入りのチョコを思う存分食べるそうです。

こういうの、女性特有の感覚なのかもしれませんね。

マイチョコは増加、義理チョコは減少

一方、仕事関係への予算は縮小傾向のようで、「職場以外の 仕事関係」が去年の1,156円から883円へ273円ダウン、「職場の人」も1,075円から992円へ83円下がっています。

義理チョコって、もらった方も「お返ししなきゃいけない」と思ってしまうので困るし、あげる方も気を遣わせちゃうなと思うしで、あげようかどうか迷うところなんですよね。相手が欲しいかどうかもわからないですし、変な誤解を生んでも困ります。

誰にあげて誰にあげないとか考えるのも面倒で、なんならがさっと大量に入った詰め合わせを買って、「皆さんご自由にどうぞ」って置いとくだけでもいいかなって気がしてきます。それならお返しとか考えなくても良さそうですし、男女関係なくみんなで食べられます。

私の経験上、部長クラスの方はゴディバのチョコを女性全員分買ってきたりと、金銭的にかなりの負担だったと思います。そういうことが簡単に出来るような景気でもないし、あげる側ももらう側も、大事なところにだけお金を使いたいっていう価値観になってきたのかなと思います。

義理チョコ配布禁止になっている会社も結構あって、そもそもあげられないという場合もありますし。

マイチョコ増加傾向で、男女ともに27%が自分にチョコを買う予定のようです。

女性では、10代~30代が3割越え。男性でも、20代は2割だが、10代、30代、40代で3割越え。男性で増加しているのは、高カカオチョコレートの商品ラインナップが増えて一般化してきた影響でしょうか?

健康志向の高カカオチョコレートが人気

カカオポリフェノールがたっぷりと含まれる高カカオチョコが、健康を気にするシニア層を中心に大人気です。

そこで、2018年のバレンタインに参加予定の2,000人の男女に、健康に良さそうなチョコをあげたい・もらいたいかと聞くと、53.1% が健康志向チョコをあげたい・もらいたいと答えています。年代別で見ると60代(男性52.2%、女性64.3%)・70代(男性 60.0%、女性75.0%)の支持率が男女ともに高くなっています。

シニアとなっていますが、シニア層でなくても、半数以上が健康志向チョコを嗜好しているというのは特筆すべきかと思います。

ちなみに高カカオの基準は、カカオを60%以上含むことです。

以前は、カカオ高配合チョコって、海外のチョコレートしかなく、カルディなど輸入食品販売店でしか買えない高価なイメージだったですが、ここ数年国内のチョコでも高カカオの商品がいろいろ選べるようになってきて、コンビニでも手軽に買えることが、これだけ高カカオチョコレートが浸透してきた理由の一つかと思います。

カカオポリフェノールの健康・美容効果は、バターコーヒー(完全無欠コーヒー)で有名な『シリコンバレー式 最高の食事』という本でも紹介されているし、結構認知度が高くなっているんですね。

ただし、生クリームや全粉乳、脱脂粉乳が配合されていたりしては結局太りやすいので、油分にカカオバターのみ使用しているのものを選ぶのがおすすめです。

友チョコは10代では定番。7~8割があげる予定

年代別に見ると10代女性の参加率が高く(あげる78.6%、もらう68.0%)、女子同士の友チョコはバレンタインの定番現象と なっています。チョコをあげる予定の10代女性86人にあげる相手を聞くと、83.7%が「女性の友人」と答えています

友チョコが、いつから始まったかというと、調べてもはっきりとはしないのですが、2005年に初めてCMで「友チョコ」というワードが使われ始めたという情報があります。2000年あたりに始まったのでは、という説が、多いように思います。

私の周りでも、1995年前後に同級生の友達とチョコをあげあっていました。文化的にはなんとなくそこらへんからあって、言葉として定着したのは2005年以降ってところかと思います。

ここまで友チョコが浸透したのは、企業戦略のせいかもしれないですが、そもそもの原動力としては、楽しみたい、ってことなのかなと思います。手作りの過程を楽しむ、選ぶことを楽しむ、あげて反応を楽しむ、もらったものを観て味わって楽しむ。

2018年のバレンタインにチョコをあげる予定と答えた女性1,155人に、バレンタインにまつわる一連の行動の中で楽しいと思う瞬間 を聞くと、「チョコを渡す時」(56.8%)ではなく、「チョコを選んでいる時、チョコを作っている時」(72.1%)という答えが最も高くなっ ています[図5-1]。かつて、バレンタインが告白の日だった頃は、渡す時こそが最もハレの瞬間でしたが、今では渡す時のドキドキでは なく、チョコを選んだり作ったりする事前のプロセスの方が楽しく、イベントとして重視されているようです。

明治の調査でも、チョコを選んだり、作ったりしている時が一番楽しい、と思う人が多いという結果が出ています。友チョコやマイチョコが増えている状況を反映していますね。

ところが、友チョコって、必ずしも平和で楽しいものとは言えない場合があるようです。

これは明治の調査にはないですが、友チョコの数が友達の数でありスクールカーストを如実に表す鏡のようになっている場合があるそうなんです。友チョコの輪から外れた途端にハブにされたりして友達扱いされなくなるので、抜けたくても抜けられない、半ば義務のような状態になっていたり、友チョコをやり取りしない=仲のいい友達がいない寂しい人間扱いされたりと、学校という狭い世界でのバレンタイン事情は、あまり楽しいものでもなさそうです。

お小遣いで賄わない場合、親が払うことになります。クリスマス、お正月、に続くお金のかかるイベントで、親御さんにとっても苦しい季節と言えるかもしれません。

みんなで楽しんでハッピーになるためのイベントが、義務や負担になっては元も子もないですよね。

また、示し合わせてあげ合うならいいんですが、自主的に用意する場合、お返しを強要したり期待しすぎたりしないように、親御さんが注意してあげるのも大事ですね。

まあ友チョコも、義理チョコと一緒で、学校ではチョコを持ってくることが禁止されたり、友チョコ自体を自粛するように呼びかけがあったりして、粛清されていって、こんなことで悩むことも無くなっていくかもですね。

まとめ

気になるのは、バレンタインにも健康志向が影響していることですね。

最近読んだ本では、ハイカカオのチョコはダイエット(痩身)に影響しないとされています。

チョコ、カカオの健康・美容効果については、追って取り上げたいと思います!

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