完全無欠最強の食事バターコーヒーダイエットで摂ってイイ脂、ダメな脂

2015年から日本でもブームになった「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」で推奨されている「バターコーヒー」。この本では脂肪を摂ることが推奨されていますが、摂るべき脂肪と摂らない方がいい脂肪があります。

「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」とは?

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」とは、シリコンバレーのIT起業家として成功したデイヴ・アスプリー氏が書いた本で、2015年9月に出版されました。 自身を実験体にして、様々なダイエット法を試した結果たどり着いた「最強の食事」 今までのダイエットや健康に関する常識・定説を覆す、衝撃的な内容です。 その衝撃的な内容の一つが、「脂肪を摂っても太らない。むしろ痩せる」という説です。 ただし、ただただ摂取する脂肪を増やしても意味はないどころか、太ります。   大事なのは、エネルギー源を脂肪にシフトした上で、良質な脂肪を適切な量摂るということです。

バターコーヒー(完全無欠コーヒー)とは?

「最強の食事」本の中で、毎朝、朝ごはんがわりに飲むことを勧められているのが、「完全無欠コーヒー」です。 通称は「バターコーヒー」で、その名の通り、バターが使われています。 バターコーヒー、それと中鎖脂肪酸がたっぷりのココナッツオイルかMCTオイルを泡立つほど良く混ぜたものです。 バターというと、正直太りそうなイメージですよね。 でも、使うのは普通のバターではありません。 「良質な」バターなんです。

完全無欠最強な食事での脂肪についての摂り方・考え方

完全無欠最強な食事の脂肪の摂り方

最強な食事では、脂肪は、メインのエネルギー源です。 1日に摂取する総カロリーのうち、50-70%を脂肪から摂るべきとしてします。 残りの30%は野菜から、20%はタンパク質から摂ります。 要は「脂肪たっぷり、野菜たっぷり、タンパク質は控えめ」ですね。   朝はバターコーヒー(+女性は少量のタンパク質)、糖質ゼロ。 昼は「脂肪たっぷり、野菜たっぷり、タンパク質控えめ、糖質ゼロ」の食事。 夜は「脂肪たっぷり、野菜たっぷり、タンパク質控えめ、糖質少し」の食事。   これが推奨される食事の摂り方です。

完全無欠最強な食事では、脂肪メイン食でケトン体質(ケトジェニック)に

朝はバターコーヒー(糖分無し)だけにすることで、バターとMCTオイルから脂肪を摂り、エネルギー源にしつつ、「ケトン体」生成を促します。 バターコーヒーからの脂肪の供給が途絶えても、体にある脂肪からケトン体を作り出してエネルギー源にするので、お腹は空かない理屈です。 要は糖質制限ダイエットなのですが、ただただ糖質を抜くだけでは、脳も体も「糖分(エネルギー源)が足りないよ〜!」となって、空腹感・飢餓感は増すし、いざ昼食を食べた時にできるだけ栄養を取り込もうとしてを、逆に太ってしまいます。 大事なのは、「脂質をエネルギー源にするモード」「ケトン体質」に変えることです。 そうすることで、食事で摂った脂肪と、体にすでにある体脂肪をエネルギー源として消費するため、太らないし、逆に痩せていくんです。   詳しいメカニズム等について説明している記事がありますので参照ください。 完全無欠バターコーヒーダイエットとは?効果と期間、方法、体験談

完全無欠最強の食事で、摂っていい(摂るべき)脂肪

  • MCTオイル(ブレイン・オクタン・オイル)
  • 高品質カカオバター
  • 放牧鷄の卵黄
  • クリルオイル(オキアミのオイル)
  • グラスフェッド赤身肉の脂と髄
  • アボカドオイル
  • ココナッツオイル
  • 魚の脂
  • グラスフェッドギー
  • グラスフェッドバター
グラスフェッド(牧草飼育)の放牧家畜は栄養豊富

グラスフェッド、というのは、牧草を餌にして育った、ということです。 グラスフェッドギー、グラスフェッドバターは、グラスフェッド牛の乳から作られたギーとバターのことです。 牧草は、もちろん農薬を使ってないことが前提になりますが、そういう牧草で育った家畜の肉や乳は、穀物飼育(グレインフェッド)で育った家畜よりも、栄養が豊富だそうです。色もオレンジに近いような濃い黄色で、カロチンを始め、ビタミンが豊富で、牧草を反芻することによってできる酪酸」という飽和脂肪酸がたくさん含まれます。また、抗酸化物質オメガ3脂肪酸、微量元素、共役リノール酸も供給してくれるとのことです。

飽和脂肪酸は健康に悪いは、嘘

飽和脂肪酸は、一時、「心臓病リスクを高める」ということで害悪視されましたが、そんな根拠はないということが証明されているそうです。 飽和脂肪酸は、「飽和」の名の通り、他の原子・分子と結びつく余地がないため、安定していて、酸化しにくいです。酸化は健康にも美容にも悪いということはもう有名な話ですよね。なので、摂るべき脂肪の一つは、飽和脂肪酸です。

中鎖脂肪酸(MCTオイル)の「カプリル酸」「カプリン酸」が肝要

バターコーヒー(完全無欠ダイエット)で有名になった「MCTオイル」ものがあるのですが、これは、中鎖脂肪酸のことを言っています。 Medium Chain Triglyceridesの頭文字でMCTです。 ココナッツオイルに多く含まれるのですが、数種類あって、中でも「カプリル酸」「カプリン酸」が、ケトン体生成を促すので、エネルギー源を脂肪にシフトする助けになります。 同じ中鎖脂肪酸でも、「ラウリン酸」はケトン体生成を促す機能はありません。 ダイエット効果を効率的に出すためには、ラウリン酸が混じったMCTオイルではなく、「カプリル酸」オンリーもしくは、「カプリル酸とカプリン酸」オンリーで構成されたMCTオイルを選ぶようにしてください。 著者の売っている「ブレイン・オクタン・オイル」は、「カプリル酸」オンリーで作られています。 私が買っているのは、仙台勝山館のMCTオイルです。これは「カプリル酸とカプリン酸」オンリーで作られています。送料と手数料の分、こちらの方がお得ですね。楽天でもAmazonでも買えます。

アボカドは、生で

アボカドに含まれる脂は、一価不飽和脂肪酸であって飽和脂肪酸ではないが、含有する栄養素的には野菜に近く、完全無欠な食材と言っていいそうです。 炎症を引き起こすオメガ6脂肪酸が多いのが難点だが、他の食材でオメガ3脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取量を上げることで、カバーできる。 酸化していないので良質な脂肪と言える。 ただし、加熱してしまうと変性してしまうし、「アボカドオイル」として加工されたものは酸化しやすいので、あくまで生で果実を食べることが推奨されます。 あと、輸入アボカドは、表面に農薬がたっぷりかけてあるので、洗剤をよくつけて洗ってから実を切るようにしましょう!

完全無欠最強の食事では、摂るのに注意が必要な脂肪

  • エクストラバージンオリーブ油
  • パーム油(パーム核油)
  • 放牧豚ベーコン脂
  • 生ナッツ油脂
  • カモとガチョウの脂
  • グレインフェッドギー
  • グレインフェッドバター
一価不飽和脂肪酸は比較的安定して酸化リスクが少ない

飽和脂肪酸の次に安定しているのが、一価不飽和脂肪酸です。オリーブオイルに含まれる「オレイン酸」がそれです。他の原子・分子と結びつく手が一つしか空いていないので、不飽和脂肪酸の中では酸化しにくいと言えます。

オリーブオイルは必ずしも健康的ではない

オリーブオイルは健康的な油だと言われていますが、オレイン酸はいい脂肪でも、あまりお勧めでないオメガ6脂肪酸が多い上、酸化しやすいです。 加熱調理には使わないほうがいいとのことです。 私はがっつり使っていました。サラダ油よりいいと思ってのに。ショックです。 使うなら生でがいいようです。MCTオイルと1対2で混ぜて(MCTオイルが2)、飽和脂肪酸を増やすのもいいとのこと。 また、エクストラバージンオリーブオイルがよりいいのですが、日本のものは酸度の基準が緩いため、海外のIOC規格のものを選ぶと良いそうです。 入れ物も、プラスチックより瓶、薄い色より濃い色を選びましょう。

ナッツオイルは生(非加熱)で

ナッツオイルは、一価不飽和脂肪酸多価不飽和脂肪酸で構成されており、空気、光、熱によって簡単に酸化してしまうそうです。 できたら、抽出されたものや殻から取り出してから時間が経ったり、ローストや揚げたものは避け、取り出したばかりで薄皮のついた生のナッツを食べるのがいいそうです。 現実的には、生のナッツを剥き出し(真空パック)で買って、食べない分はできる限り空気を抜いて冷凍保存しておくのがいいかと思います。 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が多めでより良いものは、マカダミアンナッツ、アーモンドです。くるみはオメガ3脂肪酸が入っているのでたまに食べるといいそうです。アーモンドについては、反栄養素であるフィチン酸をたくさん含んでいるので、少量、自分の体に合うようなら食べてもいいかと。

グレインフェッドバター・ギー

グレインフェッド(穀物飼育)よりグラスフェッド(牧草飼育)がいいというのは、もうお話ししましたが、穀物で育てていると、病気や栄養不足になりやすいそうです。そうすると治すために薬を投与もしますし、 また、ミルク増産のため、女性ホルモンや抗生物質を投与されていて、肉にも乳にも蓄積しているそうです。グラスフェッドの場合も、このホルモン剤や抗生物質については別の話なので、そういうものを使っていないかどうか、確かめてみるといいと思います。 ミルクは、バターやギーに加工されると、カビ毒は60%近くは除去されるそうなので、ミルク(牛乳)を飲むよりはバターやギーを摂ったほうが安全だそうです。

完全無欠最強の食事で、摂っちゃダメな脂肪

  • ブロイラー鶏脂
  • グレインフェッド家畜肉の脂
  • 植物油脂(サラダ油)
  • 亜麻仁油
  • 加熱したナッツの油脂
  • ビーナッツ油
  • マーガリン(トランス脂肪酸)
  • ショートニング(トランス脂肪酸)
  • 植物性生クリーム(トランス脂肪酸)
  • 安い市販のラード
  • 遺伝子組み換え食品から作る油
不飽和脂肪酸は不安定で酸化しやすいが、必須脂肪酸あり

不飽和脂肪酸は、安定しておらず、基本的に炎症性も高い脂肪であるが、人体に必要なものもあるそうです。 オメガ3は抗炎症作用があり、有名なのはα–リノレン酸、EPA、DHAです。 オメガ6は、リノール酸、アラキドン酸があります。リノール酸は血中コレステロール濃度を下げると言われています。 必須脂肪酸ですが、あえて多く摂ろうとする必要はなく、調味油に含まれるので、日常の食事にあふれていて、摂りすぎないように注意するくらいでもいいそうです。

グレインフェッド(穀物飼育)家畜由来の食材は健康に逆効果

また、家畜の餌になる穀物品質が悪い上、カビにさらされているため、それが家畜にも蓄積されて、それを食べる人間にも悪影響だということです。 穀物を家畜の餌に用いるのは、食肉を大量生産するためと、簡単に太らせることができるからです。 A5ランクの牛肉、つまり霜降り肉が重宝されていますが、あれは、不自然に太らせた不健康な肥満牛の肉です。ろくに運動できずにぶくぶくに太った牛と、程よく運動して毒素の減った健康的な引き締まった牛と、どちらが体にいい良質な肉(脂)かは明らかですよね。 実際分析してみても、グラスフェッドとは構成が異なり、グラスフェッドにはグレインフェッドにはない栄養素が含まれており、理想的とのことです。 何より、毒素が少ないという部分が大事だと思います。

植物油一般は、酸化しやすく健康に悪い

植物から取られた油脂は、基本的にあまり良くないそうです。 サラダ油として売られている、サフラワー(ベニバナ)油、ひまわり油、キャノーラ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ピーナッツ油、大豆油などは摂ってもいいことはなく、逆に健康を害する可能性があるとのことです。 日本では健康にいいとされている「亜麻仁油」も、この本の最強の食事では、摂るべきでない脂肪とされています。 気になるのは「ごま油」なんですが、アメリカでは一般的でないのか、本の中では触れられていないんですよね。 個人的には、芸能人でモデルのローラがごま油をよく摂っているそうなので、いい油脂に含めていいのではないかと思っています。ただし、ローラは運動もストイックにした上であの体型を保っていますからね。ローラが摂ってるからってごま油はたくさん食べてもいい、と安易に思うのはやめたほうがいいと思っています。

トランス脂肪酸はもちろんNG

食べるプラスチックとか言われているトランス脂肪酸は、「最強の食事」の中でもNGとされています。 トランス脂肪酸は、女性が摂ると不妊につながり、善玉コレステロールを減らして心臓病のリスクを高め、中性脂肪を増加させて動脈と心臓にダメージを負わせるそうです。 また、脳内に炎症も起こすため、判断力や集中力を欠かせ、空腹感を生みますがん、認知症、アルツハイマー病、肝機能障害、うつ病のリスクもあるとのこと。

ラードは、安い市販のものはNG

ラードって、豚の背脂なんですが、安いものは品質が良くないのか、最も摂るべきでない脂の一つに挙げられています。 一方で、良質なラードであれば、最高の食事のレシピに使われているほどで、摂ってもいい脂のようです。 ラーメンの上に振りかけられる豚の背脂は、微妙ですね。聞けるなら店主にでも聴いてみてください。多分、いい顔はされないかもですけど・・・。

完全無欠最強の食事を日本で日本人が行うのに現実的な食材(脂肪編)

ここまで色々な脂質食材を挙げてきましたが、「日本では簡単に手に入らないよ!」って食材もありますよね。 ガチョウやカモの脂って・・・どこに売ってんだよ。見たことないよ。 って思いました。 アメリカでも結構貴重だそうですよ。見かけたら即買い込むと、著者が言っています。 いや、アメリカだし、億万長者だしね。って感じですよね。 まあ、というわけで、日本にいて、普通の収入の人間でも実践しやすくするための食材を考えました。

  • MCTオイル
  • ココナッツオイル
  • グラスフェッドのバター(無理なら高めのオーガニックバター)
  • グラスフェッドのギー(無理なら高めのオーガニックギー)
  • アボカド
  • エクストラバージンオリーブ油(海外製、瓶入り)
  • グレープシードオイル(海外製、瓶入り)
  • オーストラリアかニュージーランド産牛肉赤身
  • 放し飼いの地鶏肉・卵
  • ごま油(太白ごま油)

この中だと、グラスフェッドのバターとギー、オーガニックのバターとギーが高いし、地鶏肉や卵は、スーパーに気軽には売っていないと思いますが、手に入るのであれば、ということですね。 少なくともバターとギーは、通販を利用すれば手に入れることができます。 高いですが、数ヶ月ぶん(数kg)単位で買えば結構安くできます。

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あとがき

バターコーヒーダイエット、やって3ヶ月くらい経ちますが、まだ極められてはいないというか、自分のルーティーンとして組み込めてはいない感じです。 何より食材を準備するのが結構大変で。 でも効果のほどは感じていますので、私はこれからも続けるつもりです。 食材も、これいいよっていうのがあったら、順次紹介していこうと思います。

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